診断学・エンド 2日間集中セミナー

5日6日と2日間 札幌で宮下裕志先生の《診断学・エンド 2日間集中セミナー》を受講してきました。宮下先生はEPSDCを主催されておりイエテボリ大学の歯周病・歯内療法の専門医の先生です。宮下先生のセミナーや著書は読んだことがありましたが今回札幌で2日間コースが開催されたので楽しみに受講してきました。

内容はスバリ診断学です。2日間の殆どがこの診断学の時間に費やされました。エンドの勉強を期待した先生には少し残念だったかのしれませんね。私にとってはその診断学が大変興味があり、普段の診療ではその診断が適切のできることにより治療方針がきまり患者さんにも説明が出来ます。ですがすべての症例で適切な診断は難しいのですが幾つかの疑いを持ちながら治療をすることは良くあることです。歯原生なのか?非歯原生なのか?原因は歯周か?エンドか?原因の歯は?といろいろです。特に保険診療はスピードが求められますので診断は大切な内容になります。経験は確かに大きなファクターとなると思いますが知識と視野の広さが診断に役立つことはよくあります。1本でも大切な歯ですので適切な診断→治療が患者さんの幸せにつながると思います。

《ゼロから見直す根尖病変》

ゼロから見直す根尖病変 診断・治療コンセプト編・基本手技・難症例へのアプローチ編  倉富覚、 著 (医歯薬出版)

専門書レビューです。2冊出ていますので合わせて上下巻って感じです。近年の歯内療法専門書では一般開業医にとって大変勉強になる内容盛りだくさんのオススメの専門書となります。近年のたくさん出ている歯内療法専門医による著書は、エビデンスにもとに最新情報を網羅していますが、一般開業医にとって診療時間・診療コストをすべてを導入することは難しく感じることもあります。

今回、倉富覚先生は一般開業医とし下川公一先生のお弟子さんで、下川エンドのコンセプトを継承した診療をしています。(前にレビューした《「下川エンド」20年の臨床》を書かれた木村英生先生も同様です)。この専門書の所々に下川先生との交流が書かれておりその関係がわかります。

症例写真や模式図を多く・大きく使用し視覚的に頭に入りやすく読みやすい書になっており、各章の最後にその章のポイントもまとめられており確認しやすいです。また、先生の趣味かもしれませんがドラマのセリフのパロディや正義の味方(免疫担当細胞)を仮面ライダーで表現したりと楽しく読み進めることができます。中には何のパロディなのか分からないものもありましたが・・・(笑)

根管治療の成功には一つずつのステップは省くことなく確実に行っていくことが必要と感じています。その中には診査・診断、解剖、インスツルメントの使用方法等も含まれます。その重要さを教えてもらえます。最後には外科や再植、経過観察のことまで書かれており、歯内療法のほぼすべてが網羅されています。(今回の本の2冊は題名にあるように根尖病巣を伴う歯内療法をターゲットにしていますので覆罩等の歯髄保存治療や抜髄については書かれておりません。)

1度の読解では理解できないこともあるかもしれませんが私たちは歯科医師は学生ではありませんのでいつでもカンニング(確認)が診療中も可能です。診療中 頭のなかに?が出た時は一度 解剖の章やアクセスキャビティの部分を確認すると答えが出ることもあるとと思います。私もカンニングしまくりです(笑)

歯内療法初心者の先生や苦手な先生は是非読んでみてください。診断・治療コンセプト編だけでも読んでいただけると自分の手技をパワーアップできると思います。

 

SEC1-0 書き留め(2017年版)

SEC1-0について問い合わせがありましたので私の分かる範囲で書き留めます。(昔のブログと重複する内容です)

コントラですが、ナカニシのVM-Yもしくは カボのイントラヘッド L3Y エンド(3LDSY)の2種類が現在 日本で購入出来るかと思います。ナカニシ製は無注水ですので価格は高いですが注水機能のあるカボをおすすめします。

回転数は15000~20000回転の激高回転で使用します、マニュアルには最大4000回転と書かれていますが無視です(笑)

ファイルはKファイルは#8・10・15の3種類のみ、長さは21・25・28ミリを用意しておけば足りるかと(犬歯などは31ミリが必要な事も時々あると思います) 私はマニーのファイルを使用していますがコントラに装着出来ればどこのメーカーも可能かと思いますが過去にコントラに入らないメーカーも有りました。もちろんファイルは滅菌した、新品ファイルが必要です。特に#8は新品が良いと思います。

使用方法として天蓋除去後、注水下で#8Kファイルで穿通を狙います(下手に他の道具で根管口を広げたりしません。プレカーブも特に必要ありません)。穿痛が出来れば根管外側を削合するように上下運動します。コントラ自体が0.4ミリ幅で上下運動していますので手の動きはゆっくりで構いません。ファイルは根管から出さずに上下運動です。穿通の感覚(抜ける感じ)は慣れてくると手に感じますが不安な場合は、メーターで確認してください。根尖から2ミリ程度出す感じです。私の場合は#8で穿通の感覚があればEMRでアペックスまでの距離を測り、そこから1.0ミリ引いた距離を作業長として作業長から2~3ミリ根尖からだして#8・10・15と拡大して行きます。(#15で穿通が不可の場合はもどって#8・10で再穿通を試みます。)#15以降は作業長をもう一度図り(根管が直線化し長さが変わることもありますので)順次作業長で拡大していきます(拡大に関しては前にも書きましたが人それぞれのニッケルチタンファイルでの拡大で良いと思いますが、抜髄なら6テーパー #35もしくは#40を目標とします。感染根管治療はケースバイケースだと思います。ステンレスファイルでの拡大は#15までです。

*抜髄・感染根管治療ともに麻酔下での治療をおすすめします。根尖から数ミリ出してのグライドパスになりますので疼痛が伴う場合があります。

穿通が確実であれば根管治療の予後に大きく影響すると考えています。患者さんには使用する前にブンブン振動があることを告げてからの方が良いと思います。また模型や抜去歯等で練習してからの方が良いと思います。穿通のコツはファイルを回転させないことです!その意味でSEC1-0が優れている器具だと感じています。

《ボルテックスブルー》 ニッケルチタンファイル ついに日本発売!!

先月からニッケルチタンファイルの《ボルテックスブルー》ファイルがデンツプライからついに日本で発売されました。

vortex_blue_01

歯内療法マニアからこの数年愛され続けられていましたが、一部マニアックな先生(私もそうですが・・)個人輸入で使用していました。聞いた話では日本のデンツプライの考えから絶対に日本発売されないとも言われていましたがついにこの日が来ました!(デンツプライはたくさんのファイルを扱っているいるためCMが難しいのかも?それとも何か見えない力が・・・)(笑)

ボルテックスブルーの一番の特徴は他のファイルにないしなやかさかと思います。ニッケルチタンファイルなのにプレカーブを付与することが出来ます。また、ファイル名の通りファイルがブルーの色をしておりファイル劣化のレベルが見て把握(メタル色が見えてきます)しやすいと思います。材質の特徴として再度熱処理(オートクレーブ)をすることにより歪を修正し、プレカーブをつけたファイルもまっすぐにもどります。一度、エンドマニアな方は使用してみてください。著名な歯内療法専門医の先生の中には、名古屋のI先生はレシプロ運動付きのエンジン(デンツプライ)で使用したり、アメリカのS先生はヨシダのTFアダプティブファイル用エンジンを使用して拡大・形成されている先生もいらっしゃいます。

*一般の方には意味不明な内容ですみません。あくまでも歯科医師向けの内容です。