《今,保険の義歯をどう作るかーより良いものを,より効率よくー》村岡秀明・内田雄望 著
1996年に発刊された《保険の義歯をどう作るか》の19年ぶりにリニューアル版が発売されました。前巻の本は義歯好きなら購入した人も多いのではないでしょうか?特に保険の・・・と書かれていると私のような保険医は興味を惹きますね!
現在、村岡先生といえば義歯の巨匠の一人かと思いますが、村岡先生と言えばコピーデンチャーを思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?今回もムービーから切り取られた先生の臨床がパラパラ漫画のように見ることができます。
今回、楽しみだったのが内田先生の局部床義歯編です。全国の歯科医師に局部床義歯についてのアンケートを行いその結果が興味深い内容となっています。学術的な要因はあまりなく、臨床のコツが中心に欠かれていますので義歯設計を勉強したい方や技工士の方には少し物足りないかもしれません。あくまでもチェアーサイド側のコツです。1996年度版の方が初心者向けかもしれません。ページ数も違いますしね。
私もコピーデンチャーテクニックを使用して作製することもありますが、私の私感ですが現在の義歯の大きな問題がなくスペアーを希望している方、バイトを旧デンチャーを変えたくない方、他院で新義歯を作成し旧義歯の方が良かった方、往診等でスピードを求める場合等に有効と思われます。吸着義歯や大きな修正が必要な場合、特に保険の義歯の場合は新たに印象から始めた方が良いのかもしれません。
義歯好きなら一度手にとって見てください。