《写真でマスターする顎関節症治療のためのスプリントのつくり方・つかい方》

《写真でマスターする顎関節症治療のためのスプリントのつくり方・つかい方》 鱒見進一・皆木省吾 編著 ヒョーロン出版

スタビライゼーションスプリント(主に顎関節症に使用されるマウスピース)に作製方法・調整方法がビジュアルを中心に書いてあります。上顎スプリント・下顎スプリントにそれぞれ書いており歯列叢生(2級・3級・クロスバイト咬合)時のスプリントについても書いており勉強になります。しかし、患者臨床例は載っていないのが残念ですが、本の題名のごとく作製方・技工方に特化した内容だと思います。写真が中心ですので、見やすく、読みやすいと思います。

現在、私の臨床では顎関節症治療にはTCH是正(歯列接触癖)治療を中心に行っていますがスプリント治療を行うこともあります。また、両治療を併用して行うこともあります。

顎関節症は要因は、1つだけで無く、様々な要因が関係していると言われています。かみ合わせ・姿勢・生活習慣・ストレス・・等。その複合的な要因を少しずつ排除しながら経過観察する治療法が現在の主流となっていると思います。また、現在、顎関節治療は不可逆的な治療は否定させつつあります(諸説ありますが・・・)、しかし、第一選択は可逆的な治療だと思います。