困ったときに役立つ口腔外科症例集ーこれは何か? どう治すか?ー 鎌田仁 著 クインテッセンス出版
口腔外科領域の症例集です。オールカラー・119ページ
全52caseの症例が紹介されています。紹介分類の方法が症状(例:腫脹)→部位(例:口蓋)→治療→経過等の実際の患者さんが来院してその治療の時系列に書かれています。
口腔癌などはみて確定診断はできる事なく、病理診断が確定診断となります。
臨床医からみると症状から学んでいく方が現実的と思われます。また、自分で治療が可能か?もしくは適切な専門病院に紹介すべき内容の判断のスピード化につながります。
本文の脇にポイントとしてその病名の詳しい内容や分類などが書かれており、勉強になります。小手術のポイントの見逃せません。
一般開業医の歯科医師の中には外科が得意ではない先生の多いと思いますが、自分で治療することがなくても患者さんを速やかに紹介することも大切な仕事です。
口腔外科専門医の方には、物足りない内容かと思いますが、一般臨床医には大切な内容がたくさん書かれています。
欠点としては、写真が少し小さく、パノラマ写真だけでも大きく掲載してほしいところです。ほとんどのパンラマ写真が顎関節が切れた写真になってしまっているのが残念です。また、処置時のの道具の紹介もほしいところです。