《これならできる 明快総義歯作り》松下 寛著(砂書房)
副題に総義歯規格作製法と書かれている本である。100%の総義歯を目指すのではなく、80%の総義歯を目指そうという著者の考え方が面白い。確かに、いきなり達人の領域に行くのは無理ですし、まずはスタンダードな総義歯しっかり作りましょうっと言ったところでしょうか。作製方法は上下アルジネート2重印象(ウオッシュ印象)を行い、下顎のみテッシュッコンディショナーで咬座印象を行う作製方法です。各項目を規格化し、解りやすく解説してあります。総義歯作製の初心者や各項目の見直しに最適ではないでしょうか。超高齢化が進み、口腔内状況はみんなが難症例になりつつあります。患者さん個別の診断をおこない、患者さんにあった方法で総義歯作製が必要となってきました。引き出しは沢山なければなりません。その引き出しを作る良い教科書になると思います。DVDも販売されていますが又の機会に紹介します。