30日札幌で行われた講習会「咬合学がよくわかる話」を受講してきました。講師は近代口腔科学研究会 飯塚哲夫先生です。
今回の講習会では、咬合学の歴史的流れと現在の日本での咬合学の問題点等について話が中心の講習会でした。
今回、受講して咬合は個人固有のものであり、必ず歯科医師が考える理想咬合といわれるものはなく、また、学術的に理論立てた咬合論も疑問の余地があり、正解はない。全身と咬合の関係、顎関節症と咬合の関係、矯正治療の咬合、また、正常咬合といわれているものにはのエビデンスがない。と言った感じでしょうか?
今回の講習会では、「では、我々歯科医師は何を基準に咬合を考えるべきなのか?」との回答はなかったのが残念ですが、私の現在の咬合論は患者固有の咬合状態を把握するために、術者誘導型の咬合は与えてはいけない、また、患者固有の咬合を見つけ出すにはプロビジョナルを介して解析していく方法だと感じています。目的は、咬合様式や咬合論を患者さんに押し売りするのではなく、患者さんの感覚で快適な口腔機能、すなわち食事をおいしく食べられることではないでしょうか?!
これから先も咬合を考える治療は必要だと思います。様々な角度から考察していく力をつけて行きたいと思います。