《成功に導くエンドの再治療》

今年最初のレビューになります。何冊かの本を並列しながら読んでいましたので遅れてしまいました。

《成功に導くエンドの再治療》 牛窪敏博 著

歯内療法専門医の牛窪先生の2冊目の本になります。前回の本は、一部共著ですので、単独の専門書は今回が初めてだと思います。前回のクインテッセンス出版の本の焼き直しに近い内容になっています。歯科展望に連載した物を1冊にまとめてありますので、各章がコンパクトにまとめてあり読みやすいです。内容は、クインテッセンスの方が詳しく書かれているような感じがしますが実践臨床家向きの内容になっています、そして今回の売りは動画とリンクしているところです、各章の内容のポイントがインターネットのページとリンクしており動画を閲覧出来ます。私としては、長編物が1つほしかったところですね(スタートからゴールまでの)、でも、マイクロを使用した動画ですのでライブ感があり、より内容が理解しやすいと感じました。

私は普段の診療で抜髄症例よりも感染根管治療の方が割合が多く、難治性と思われる症例もあります。この本のようにステップステップのポイントの重要性を強く感じますし、最初の抜髄治療のしっかり治療することが感染根管にしないポイントの1つと感じました。また、この頃は私自身歯牙解剖(根管解剖)の重要性も改めて感じていますが、今回の専門書では根管解剖についてはアッサリな感じを受けました。最後にQ&Aが載っていますが、文字だけで無く症例や図などで説明していただくともっとわかりやすかったと思います。

MTAセメントの素晴らしさは近年言われていますが、コストや操作性の問題点から私は使用したことがありませんが、使用してみたいなと横目でうらやましがっています。

感染根管を勉強したい方や根管治療に困ってる方は、読んでみると臨床ヒントがあるかもしれません!オススメです!!

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