メルボルン大学の研究チームは、過去15年間にわたる研究の成果として、世界初の歯科治療用ワクチンを開発したとNPJ Vaccines誌にて発表した。
ワクチンは事前に接種することにより、体内にあらかじめウイルスや細菌などの病原体に対する免疫を作り出し、病気に罹患しにくくする目的で使用される。今回開発されたとワクチンは、代表的な歯周病原菌であるP. gingivalisが生産する酵素を利用して免疫反応を引き起こす。ワクチンの摂取により免疫反応が引き起こされることで抗体が生み出され、その抗体が病原菌の破壊的な毒素を中和するという。
オーストラリアにおいても成人における歯周病の罹患率は高く、その全身健康に及ぼす影響が社会的に問題視されている。研究に携わったReynolds教授は、「現在、歯周病は歯周病専門医によるクリーニングにより治療されており、しばしば外科処置や抗生物質投与も行われる。これらの方法は有効だが、多くの症例において、プラーク内において細菌叢が再形成され歯周病は進行し続ける。我々は、このワクチンが多くの人々のQOLを高めることに貢献するのではないかと大いに期待している。」などと述べている。
早ければ2018年には、歯周病専門医による治験が開始されるという。(インターネットニュースより)
*期待大ですね!!(三嶋直之)