虫歯を削る必要はないと判明、虫歯治療の根本概念が変わる可能性!?

一般的な虫歯の治療法と言えば、「虫歯を削って詰め物をする」というものですが、最新の研究で「虫歯を削る必要なし」「詰め物も不要」という実験結果が現れて、虫歯治療が根本的に変わる可能性が指摘されています。
シドニー大学のウェンデル・エバンス准教授らの研究チームは、22の歯科医療機関と連携してのべ1000人の患者を調査する7年間にもわたる実験の結果から、「ほとんどの虫歯治療にはドリルで削ったり、詰め物したりする必要はない」との結論を出しました。
実験では、虫歯患者を従来通りのドリルで削って詰め物をするグループと、ドリルで削らずに高濃度のフッ素塗布をした上で、砂糖の入ったお菓子や飲み物の間食を制限する「オーラルケア」と呼ばれる治療法を採るグループとに分けて、虫歯の経過を観察しました。
その結果、ドリルで削らなかったオーラルケア・グループの虫歯は30%から50%が減少し、中でも1年間に2本の虫歯治療が必要とされる虫歯リスクの高い層に限って言えば、虫歯の減少率は80%も高かったことが分かりました。この結果を受けて、エバンス准教授は、「ほとんどの虫歯のケースでドリルで削って詰め物をする必要はない」と述べています。

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『ファイバーポストの有効性とレジン支台築造テクニック』

17日は札幌で行われた『ファイバーポストの有効性とレジン支台築造テクニック』と題したセミナーを受講してきました。講師は ファイバーポストの研究では有名な 坪田有史先生です。

今年、1月からファイバーポストが保険導入され、今まで自費でのみ対応出来たファイバーポストが保険でも可能となりました。現在はGC社製のみですが今後、各社増えていくようです。

私も保険導入される前からファイバーポストは導入していましたが、今回セミナーを受講させていただき、ファイバーポスト・メタルコアの適用や接着の重要性など再確認できました。すべての症例でファイバーポストは不可能のようですが、保険導入され、根管破折の危険性や再治療の可能性の幅等が向上したとおもいます。保険点数としては接着の重要性が加味されていなく残念ですが トータルでは患者さんのためにはなるとおもいます。しかし、コスト面では大きな問題があるようです。

今年、4月は保険改正の時期になります。我々保険医は、保険のルールを守ったうえで正しい保険診療をしなくては行けません。そのためにも、学術的なの勉強と保険の勉強を両方する必要があります。

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歯科治療に革命を起こす「ナノダイヤモンド」 UCLAで研究中

女性たちの憧れであるダイヤモンドが、歯科医療の頼もしい味方になりそうだ。しかし、活躍が期待されるダイヤモンドは、ティファニーの店頭で売っているものではない。肉眼では確認できないくらい小さな微粒子状の「ナノダイヤモンド」だ。

ナノテクノロジーの分野では、カーボン・ナノチューブやグラフェン(炭素原子シート)が有名だが、これまで比較的地味な存在だった塵状のダイヤが今、歯科医療の世界で重要な役割を果たそうとしている。

歯科医療で行われる根管治療では、歯髄を除去後の穴をゴムに似た充填材で埋める。だが、歯髄の摘出後も、小さな隙間で感染症が進むケースもあり、結果的には歯を失う場合もある。従来の充填剤は剛性に問題がある場合もあり、こうした事態を防ぎきれないのだ。

そこで役立つのが合成素材だ。米UCLAの歯学部研究者らはナノサイズのダイヤモンド粒子を精製し、別の素材と合成することで、より頑丈な充填用材をつくることに成功した。研究者らは微生物学者らと共同で、ナノダイヤに抗生物質のアモキシリンを合成する術を編み出した。この方法を用いた治療の結果、治療後の感染症の発生度が格段に下がったことが確認できた。UCLAの研究チームは、今後2年にわたり実験を繰り返し、この技術を完成させていくという。(インターネットニュースより)

根充剤は現在ガッタパーチャが主流です。シーラーを併用する方法が一般的ですが緻密な充填やシーラーの経年的な変化とう様々な問題が指摘され続けていました。しかし、それに変わる材料はありませんでしたが、近年MTAが世にでて歯内療法が変わったと思います。しかし、根充をMTAでしますと再治療が不可、MTAの操作性・価格等も問題が指摘されています。(新しい材料のため長期症例が少ないと思います)今回のナノダイヤモンドが歯内療法にどのような革命を起こすのか楽しみですね(直之)

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《GPの歯内療法その質を高めるために》

29日は札幌で行われた《GPの歯内療法その質を高めるために》セミナ参加してきました。

講師は平和歯科医院 阿部 修先生です。阿部先生のことは著書で数年前から知っておりいつか受講してみたい先生の一人でした。このたび札幌で開催でしたのですぐに申し込みました。阿部先生はもとパイロットという変わった経歴の先生です。

先生は著書内容と同じように、開業医ですが様々論文を読んでおり、また、自分で疑問に思った内容は自分で確認される様な先生で尊敬しています。今回も根管治療時に残っているカリエスの問題点 根管洗浄の問題点など自分ではできていると思っていることが出来ておらず そのことが治療の成功に大きく関係していることを教えていただきました。

また、《WAVE ONE GOLD》NIーTiファイルのことについても詳しくわかり 自分が旧WAVE ONEファイルのイメージと違いパワーアップしていることも勉強になりました。(旧WAVE ONEは硬すぎるため問題があったようです。実際使用してみてボルテックスブルーのしなやかさが欲しいと感じていました) 時代はMワイヤーからGワイヤー時代になり アメリカではプロテーパーGOLDは発売しているようです。Gワイヤーは熱処理の工夫によりしなやかさが増加(切れ味はMワイヤーの方があるようです)オートクレーブのような熱を加えると直線化するようです。マルテンサイトという素材(組成?)らしいです。詳しくはわかりませんが、熱処理で歪み(金属疲労)が回復するようです。(間違っていたらごめんなさい!)

昼食無しのセミナーでしたので 今度は是非1~2日コース(実習付き)をリクエスト致します。

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