外国人が困惑する「日本人の口臭」原因は?!

外国人たち、とくに欧米系の人々が戸惑うようなのが、“日本人のオーラルケア”。彼らは、日本人の口臭に関していったい何を思っているのでしょうか?

今回は、歯ぐきと体の健康を推進する団体『オーラルプロテクトコンソーシアム』が国と欧州出身の在日外国人100名を対象に「オーラルケアの実態に関する意識調査」の結果をご紹介します。

まず、「あなたが日本人の口臭に関してガッカリした経験がある場所はどこですか?」と尋ねると、

1位・・・公共交通機関(74%)

2位・・・勤務先(60%)

3位・・・公共機関(学校・郵便局・病院・銀行等)(36%)

4位・・・飲食店や販売店など接客の場面(20%)

5位・・・友人・知人宅(19%)

という結果に。満員の通勤電車に乗車中のときなど、他人との距離が近くなると途端に気になるのが口臭。全ての日本人に口臭があるわけではありませんが、オーラルケアを徹底的に気にする欧米と比べると、気になる機会は多いかもしれません。

次に「あなたは日本人の上司・先輩・同僚・部下それぞれに口臭を感じたことはありますか?」と尋ねると、「はい」と答えた人が68%も! 「いいえ」は32%でしたが、日本人と働いたり、恋愛したりという環境にいないことも考えられます。

「口臭なんておじさんだけじゃない?」と油断しちゃダメ。「あなたは口臭が原因で日本人とキスをしたくないと感じたことはありますか?」という質問では、「はい」が43%、「いいえ」が57%。皆が皆日本人と恋愛しているわけではなく、恋愛している人だけを絞った場合、かなりの確率になることが考えられます。

恋愛の場合、日本人女性×欧米人男性という組み合わせが多いので、日本人女性とデートした欧米人男性の多くが「彼女……口がクサッ!」と思っている可能性もアリです! 続きを読む

なぜきちんと歯を磨けない人が多いのか?

歯周病で受診する患者さんの中には、ほとんど歯を磨いたことがなくて、歯周病になったのは当然の結果という人がいます。その一方で、「毎日歯を磨いていたのに……」と、歯周病になったことが納得できない人もいます。しかし、きちんと歯を磨いていると主張する患者さんの清掃状態を染め出し剤でチェックしてみると、真っ赤になるケースがほとんど。これはきちんとプラーク(歯垢)が落ちていない証拠、つまり磨き方が間違っているのです。

ブラッシングの最大の目的は、うがいでは取り除けないプラークを取り除くこと。歯科医師は「歯肉をマッサージするつもりで歯ブラシを当ててください」と指導することがありますが、これはマッサージが主な目的というわけではなく、歯と歯肉の両方に歯ブラシを当てるイメージを持ってもらいたいから。

日本人は一般的にどのようなブラッシングをしているのでしょうか。10~60代の全国の男女1200人に調査したところ、ブラッシングの頻度は、76%の人が1日に2回以上、1回あたりの歯を磨く平均時間は1~3分でした(「歯に関する調査(2015年)」ライフメディア リサーチバンク調べ)。

患者さんから「ブラッシングは毎食後にしたほうがいいんですよね?」と、よく聞かれます。毎食後ブラッシングができれば理想的ですが、1日3回短時間サッとやるよりも1日1回でいいからしっかり時間をかけて磨いたほうが歯周病には効果的です。

では、「ていねいなブラッシング」とは、どのようなブラッシングでしょうか? 実はこの「ていねい」のイメージは人によってかなり違いがあります。たとえば、3分間のブラッシングを「ていねいすぎる」と感じる人がいる一方で、「3分では短すぎて全然磨けていない」という人もいます。

わかりやすいように「時間」で示すなら、最低約10分が目安。長いと感じるかもしれませんが、一般に歯は全部で28本ですから、1本あたり20秒ほど。1本1本をていねいに磨くには、この程度の時間は必要です。

ただし、歯ブラシが磨くべきところにきちんと当たっていなければ、10分磨こうと20分磨こうと意味がありません。「正しく磨くこと」が大事です。 続きを読む

実は歯と歯の間をキレイにする「デンタルフロス」の効果には医学的な裏付けがなかったことが判明?!

普段のブラッシング(歯ミガキ)に加え、細い糸状の「デンタルフロス」を使って、歯の表面に残ったプラークや歯と歯の間に残った食べかすを除去することが推奨されています。これはアメリカでも同様で、政府機関からも推奨されているのですが、実はその効果には医学的な裏付けがないままだったことが明らかになりました。

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デンタルフロスや歯間ブラシを使ったことがある人ならば、きっとその効果は実感できていると思われるのですが、これを裏付ける根拠が存在していないというところは意外といえます。このことが発覚したのは、AP通信がフロスの使用(フロッシング)を推奨している政府機関にその根拠を確認したことがきっかけでした。 続きを読む

「歯周病」と「認知症」の切っても切れない関係!?

厚生労働省研究班によれば、65歳以上の高齢者の認知症は2012年時点で推計462万人。さらに数年内に認知症になる確率が高いMCI(軽度認知障害)の認知症予備軍を合わせると800万人以上に上ります。これは65歳以上の高齢者の4人に1人がすでに認知症か、認知症予備軍だという計算になります。

厚労省の「平成25年国民生活基礎調査」によれば、要介護になる原因は脳卒中が1位(18.5%)、認知症は2位(15.8%)です。厚労省は国内の認知症患者が2025年に700万人を超えるという予想も発表しています。認知症は誰の身にも起こりうる国民病といってもよく、介護も必要となります。認知症の親を介護するために会社を休んだり、辞めたりする人が今後、ますます増えるかもしれません。日本経済にとっても大きな問題です。

認知症と歯には密接な関係があるということです。「そんな話聞いたことないし、信じられない」と思われるかもしれませんが、うそではありません。

シンプルにお伝えすると、そもそも認知症の正体は「脳の炎症」。その炎症も「慢性の長く続く小さな炎症」の影響が多く、その代表例が「歯周病」なのです。 続きを読む