《ホワイトニングのマーケティングストテラジー》

《ホワイトニングのマーケティングストテラジー》 川原 大 中井宏昌 添田義博 著(医歯薬出版株式会社)
現在の患者さんのニーズは歯の色を白くしてほしいという希望が多くみられます。歯科医師の色の感覚と患者さんの求めている色の違いを気づくこともあります。この本は、患者さんの歯に求めているものは何なのか?PMTCの適切な方法は?ホワイトニングの効果的な方法・ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングに違い等に関して詳しく書いてあります。また、海外も含めたホワイトニング剤の比較や術式もきちんとまとまっています。後半はコスメテックコンポジットにもふれています。説得力のある文章で、勉強になります。人は綺麗なもの美しいものに惹かれます。ホワイトニングをすることによって笑顔に自信が出来、美しい歯を手に入れることは今や常識になりつつあります。ただし、専門家による適切な指導の下、使用する必要は必ずあります。

《口臭診療マニュアル EBMに基づく診断と治療》

《口臭診療マニュアル EBMに基づく診断と治療》 宮崎秀夫 編 (第一歯科出版)
口臭は誰でも気になるものである。しかし、自分でなかなか感じることが出来ないことから見逃していたり・気にしすぎたりとさまざまである。一時期は口臭治療は取りあえず歯磨きをという時代もあった。この本は、口臭を口臭症ととらえ、舌苔が口臭の主なる原因であることや、歯周病との関わり、ガムや含嗽剤の効果・民間療法の効果などをEBMを元に書かれている。口臭は現在は一般人のエチケットとなっている
。この口臭に対し医学的にEBMがある治療を行うのが私たちの仕事である。現在、保険治療では口臭治療は項目にないが導入されることも今後考えられる。においというなかなか評価しにくい内容に、この本で理解が出来、口臭の正体がつかめると思う。

《智歯の抜歯ナビゲーション》

《智歯の抜歯ナビゲーション》笠崎安則 木津英樹 朝波惣一郎 著(クインテッセンス出版株式会社)
この本は、抜歯特に親知らず抜歯に特化した内容である。特に下顎埋伏抜歯を埋伏状態別に症例がわかれており、ほぼどれかの症例に自分の症例が当たるはずである。各症例を模式図・レントゲン・術写真とカラーで綺麗に整頓されている。また、一般歯科医院から抜歯中断の難症例もあり読み応えがある。抜歯にはテクニックも必要だが一つずつの手順を的確に行うことにより、より安全にスピーディーに抜歯が行えると思う。また、自分の技術では抜歯が不可能であろうという診断の参考になる。抜歯後の不快事項や緊急時対応・全身疾患・投薬の項目が少ないのが残念である。親知らずの抜歯は日常行われる治療であるのでしっかりと身につけなければならない項目である。

《総義歯を用いた無歯顎治療ー口腔解剖学視点からー》

《総義歯を用いた無歯顎治療ー口腔解剖学視点からー》市川哲雄・木村清一郎 著(クインテッセンス出版株式会社)
総義歯治療の本は多数でていますが解剖学者が書いた総義歯の本というのは珍しいのではないでしょうか。写真はオールカラーで解剖写真は解りやすく解剖体に着色してあります。また、通常解剖書ではこの角度の写真は無いよねっといった部分の解剖写真があり、大変綺麗で解りやすい。総義歯作製には、筋肉の動き・部位また骨解剖を知らなくてはいけません。その参考になることは間違えないと思います。総義歯と解剖をうまく紹介してある参考書である。