《臨床再考 う蝕治療からインプラントまで》

《臨床再考 う蝕治療からインプラントまで -一般臨床医ができることのすべて-》  津久井明 著(クインテッセンス社)

この本は、一般臨床医が日常行っている一般歯科治療を中心に視点をおき、自らの診療を再考しています。1、う蝕・修復処置 2、抜髄・根管治療 3、歯周治療  4、クラウン・欠損補綴について書かれています。また、オールカラーで綺麗な臨床写真を中心に解説してあります。症例に派手さ(笑)はなく、毎日行う一般治療に視点をおいて書かれているのが面白く、ちょっとした工夫が新たな治療成果向上や診療手順の効率化につながることが分かります。著者の治療に対する堅実な思いが伝わります。毎日の診療をしっかり、確実に治療することが私達一般臨床医の仕事かもしれません。しかし、この一冊で一般診療を網羅する事は難しく、もう少しつっこんで解説していただきたいところもありました。私としてはこの倍の内容を知りたいところです。内容を充実して上中下巻にしてよかったのではないでしょうか?第二弾に期待したいところです 🙂

《インプレガムソフトの特性を利用した総義歯印象法》

今回は臨床DVDレビューです 🙂 《インプレガムソフトの特性を利用した総義歯印象法〜医療面接から装着まで〜》 千葉県開業 三輪晃裕先生(スリーエムヘルスケア)
こちらは非売品のDVDのため、購入は難しいと思います 🙁 このDVDは総義歯作製過程の概形印象・個人トレー・最終印象を精密に行い、口腔内に機能的な総義歯作成法です。特に個人トレー作製にはかなりの精密に作り、その後の最終印象の事をふまえ作製にかかっています。また、下顎の機能印象時の顎運動にも気を遣い、その運動が何を意味しているのか術者が理解して指示しているのが分かります =-o また、医療面接では患者さんが現在求めている物(今回は食事の時は義歯を装着していない方です)、そして今回の総義歯の目標をきちんと示しているところに共感を覚えます 🙂 映像はその場のライブ感と登場人物の性格や雰囲気が表れやすいので大変勉強になります 😉 私も義歯作製は好きで勉強する機会も多いのですが、より良く噛める義歯を考えていくと保健の義歯作製方法では期間と材料コストも問題がででくるのが悩みどころです 🙁 しかし、歯科医師としてどんな治療もベストを尽くすのが仕事だと考えています 😀

《ステリHCLO》講習会

27日診療後、岩見沢で行われた講習会《ステリHCLO》を受講してきました 🙂 ステリHCLOとは弱アルカリ高濃度電解次亜水生成装置のことで、食塩水から電気分解し次亜塩素酸水を作り出し、歯周病治療等に活用する方法です。少し前にメディア等で話題になった《パーフェクトペリオ》と近似した物です。ただし今回はpH等の改良を行い、より効果的な機能水のようです =-o 歯周病治療に応用することにより治療効果があるようですが、歯周病治療の基本のプラークコントロールそれに伴う歯石除去、口腔環境改善、定期的なプロフェッショナルケアが必要であり、それに機能水が加わることによりより効果的なのかな?と考えています 😉 歯周病は感染症であり、慢性化しやすいやっかいな病気です :-! 歯周病コントロールには患者さんだけの努力では難しい事が分かっています!コントロールには第三者、つまり歯科医師・歯科衛生士の存在が必要となってきています 🙂 まず、自分の口腔内の状況を把握することが大切だと思います 😉

SHINBI〜患者さんの素敵な笑顔のために〜

SHINBI〜患者さんの素敵な笑顔のために〜 −症例から学ぶ審美修復成功のポイント− コーディネーター 小濱忠一(永末書店)

この本は3章からなり、(1章 症例から学ぶ審美修復成功のポイントと材料選択、 2章 審美修復成功のための臨床術式、 3章審美修復材料の特徴と比較)実施の臨床のおける治療のような流れになっており、担当医が主訴を解決するために治療にあった様子を写真を中心に解説してあります。数名に先生によるケースプレゼンティーションの形式を取っています。また、各症例にはポイントが簡潔に掲載されており、綺麗にまとまっています。症例の大半がオールセラミックですが一般臨床にも役立つ内容が多数あります。後半は、形成やプロビジョナルレストレーション・各マテリアルの特徴なとが勉強出来ます  🙂 審美歯科という言葉はただ綺麗な色や形をことをクローズアップされますが、本来の目的は生体親和性あり、機能的で、そして、患者さん個別の美しさを引き出す治療方法だと思います 😀 そのために方法の1つとして歯科医師と歯科技工士のコラボレーションだと思います 😀 実際に患者さんの希望や顔貌・口腔内を見ることにより分かる情報は多いと思います 🙂 当院では、審美領域治療は技工士の先生立ち会いの下、患者さんと治療計画を作り、シェードテイキング(色合わせ)等を行っています 🙂 審美治療は歯科医師の自己満足ではいけません!患者さん中心の審美なのです。