歯内療法 ひとりごと

以下の内容はマニアックな歯科医師しかわかりませんのでご了承ください。

先日 岩見沢のT先生のお話をしていましたら歯内療法のニッケルチタンファイル 《Wave one Gold》を導入したとのこと。その会話からの内容です。

このシステムは基本的に1本ファイルで根管形成を終了するというもの。コンセプトはシンプルで素晴らしいと思いますが、まず、抜髄根管治療が中心で使用するシステムであること、グライドパス(穿通性の確保)ができたうえで使用することが考えられます。穿通はステンレスファイルの#15まで穿通性が確保されていると、根尖部を破壊せずに綺麗な拡大形成できると思います。また、歯冠側1/3がゲーツドリル3番ぐらいまでの拡大があると歯冠側でのプレッシャーがなくなりファイル破折防止に繋がると思います。(拡大時にはEDTA等の潤滑油を使用するとスムーズに拡大できますのでこれも破折防止に繋がると思います。)

最終拡大の大きさですが、洗浄効果も期待して6テーパー以上は必要かと思います。また、拡大の大きさですが抜髄症例であれば30番~40番(細い根管では25番もありかと ただし、25番までの拡大では洗浄と根充が難しくなるかも?)が標準だと思います。根尖部の大きさが約0.3ミリであり(例外の根管も有りますが:下顎大臼歯遠心根等)ますので、抜髄症例では根尖部を破壊したくありませんので30番程度と言われています。しかし、根尖は完全なる円ではありませんので、私の臨床では最低35番まで拡大と考えています。

ですのでwave oneシステムではミディアム(#35 .06テーパー)のぐらいまで拡大したいところです。ちなみに私の臨床ではWave one Goldを使用していませんので理論上の話になりますが・・・。メーカーはプライマリー(#25 .07テーパー)で十分と言われるかもしれませんが・・。

根充では6テーパーの付いているガッタパーチャポイントであればシーラーを根管内にレンツロで多めに流し込みシングルポイント根充も大きな問題はないと思います。(現在は根充法の選択より、根充前の洗浄に成功のカギがあると言われています)

こんな感じでどうでしょうか?間違っていたらごめんなさい。いつもお世話になっているT先生へ!

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WAVEONE GOLD セミナー

今日は午前中の診療後、岩見沢で行われたWAVEONE GOLDセミナーを受講してきました。

今年、8月に発売した歯内療法で使用するニッケルチタンファイルのセミナーです。 旧WAVEONEファイルは一時期使用していましたが現在は使用しておらず、もっぱらボルテックスブルーがばかりです。(日本で発売すると爆発的に売れると思いますが・・・)

今回、GOLDになって柔軟性と疲労破折抵抗性が上昇したようです特に、柔軟性が旧モデルより80%上昇ってどれだけ旧タイプが硬かったのでしょうか?(笑)

ついでにPROglider(穿通ファイル)も触ってきました。この穿通ファイルが回転ですので新品のみ使用すれば問題が少ないかもしれませんが、数回使用して破折した場合はややこしいことになります。まだ拡大前ですので食い込み破折は除去が難しいと思います。ちなみに穿通は私は新品の滅菌済の#8 KファイルをSEC1-0につけ使用しています。破折はもちろんゼロです。

現在はどのファイルを使用するかではなく、どのようなコンセプトで根管治療を行っているのかが重要視されていると思います。特に、洗浄に関しては重要視されています。

最後に下の2枚め写真のファイルをみて何のファイルか?当てられる方はかなりのファイルマニアでしょう!(笑)

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ペンシルベニア大学 キム教授 来道!!

7日 診療を少し早めに終わらせていただき、札幌で行われた。《ペンシルベニア大学インターナショナル終了記念特別講演会》に参加してきました。今回の特別講演は 札幌で歯内療法専門医として開業されている千葉 加名代先生にペン大歯内療法大学院を卒業を記念して行われました。特別講演は あのペン大 歯内療法教授 キム先生です。キム先生の講演を北海道で聞けるのは最初で最後かもしれません。実際、北海道に来たのは20年前でその時はプライベート旅行だったようです。キム先生と千葉先生と1時間ずつのジョイントセミナーでしたが勉強になる内容がたくさんありました。本当はお二人の話を聞くには2日間コースになるでしょうけれど・・・(笑)

実物のキム先生が見れただけでも感激です。世界的な歯内療法の巨匠です。

外科での歯内療法は無くてはならない治療方法で歯内療法の最後の砦となる方法かと思います。

今後、千葉先生のスタディクラブも出来るようですので北海道での更なる活躍に期待しております。

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繰り返さない再治療をあなたに 歯内療法セミナー受講

23日は神戸で 《繰り返さない再治療をあなたに》と題した歯内療法のセミナーを受講してきました。講師は山田 國晶先生と寺内 吉継先生です。山田先生の日本の歯内療法のトップと一人かと思います。今回初受講! 寺内先生は世界一破折ファイル除去プロフェッショナル(笑)の先生です。UCLAの清水先生のコラボセミナー以来の2回めの受講でした。

今回は再根管治療に絞った内容でしたので楽しみに受講してきました。個人的には寺内先生のガッタパーチャ除去については大変勉強になりました。再根管治療時に根尖部のGP除去に苦労することがよくありました。(ほぼ、再根管治療時のGPは感染していますので可能であれば全部除去したいところです)超音波等で乱暴にして根尖は壊したくありませんので今回学んだ方法を早速試して見たいと思います。

寺内先生は前回と同じく時間オーバーの情報量です(笑) できればレジメが欲しいぐらいです。

今回、主催がモクダでしたので、寺内先生があまりモクダ商品をCMしなかったので、山田先生が補うように後半CMしていたのが色々な事情を感じてしまいました(笑)

寺内先生の情報量は2日間は必要でしょうね!!

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