「なぜ難しい?感染根管治療」

2日 名古屋で行われたセミナー《なぜ難しい?感染根管治療》を受講してきました。もちろん日帰りツアーです(笑)

講師は、ブログ等で人気のEEデンタル 井野 泰伸先生です。セミナー募集が始まるとすぐに満席になる先生です。今回も多数の先生が全国から受講してきたようです。70名以上いたのではないでしょうか?先生のエビデンスに則った講演で、また情報量は他のセミナーではありえないほどの情報量です。私は何回か先生のセミナーを受講していますので大丈夫ですが初めての方は頭の整理が難しかったかもと感じてしまいました(笑)

今回は感染根管治療に絞った内容で、成功率は抜髄処置に比べると格段とへり専門医の先生でも難しいようです。そのためにも初回の抜髄治療をしっかり行うことが第一条件になります。

今回のセミナーの内容を踏まえて、大好きな歯内療法を頑張りたいと思います。

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歯内療法 新製品

歯科の世界でも毎年のように新製品が出てきます。iphoneのように世界中が注目はしませんが私みたいなオタクはそんな歯科の新製品を見るのが楽しみです。あくまでも見るだけで購入にはなかなか踏み出しませんが・・・

今回見つけた標品は2つともデンツプライの商品。ひとつは日本でも8月発売が決まったWAVE ONEの後継種《WAVE ONE GOLD》です。ネーミングがだんだんすごくなってきましたが・・・。日本でも数年前に発売してきた1ファイルシステムの改良版のようです。名古屋のI先生が行っていた《WAVE ONE 2》とは違うんですかねぇ~ ヨーロッパでは今年の4月に発売していたようです。私も昔は1ファイルシステムを採用したこともありますが、現在は、#15~#40ぐらいまで6テーパーNiTIファイル(ボルテックスブルー)でコツコツと拡大しています。真っ直ぐ根管では1ファイルシステムを良いとは思いますが湾曲根管には・・・・。私的には急がばまわれ!です。あと1ファイルシステムはあくまでもディスポーザブル用に作られていますのでコストの問題が・・・。1本2000円オーバー!

http://www.dentsply.co.uk/Products/Endodontics/Endodontic-Files/Reciprocating-Files/WaveOne-GOLD.aspx

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もう一つは、日本での発売はあるのかな?!《X-Smart iQ》 根管拡大装置の最新版でタブレットを使用してエンジンとはブルートゥース 接続で回転数や負荷のコントロール、負荷のグラフや資料整理等ができるみたいです。

http://www.dentsply.co.uk/Products/Endodontics/Equipment/X-Smart-iQ.aspx

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2つも面白そうですが、高価な感じ?です!

《SEC1-0》について(追加)

あくまでも歯科医師向けの話になりますがSEC1-0について幾つか質問頂いたので私なりの考えを書きたいと思います。(過去に書いた内容と重複があると思います)

この使用方法はロサンゼルス開業の歯内療法専門医の清水藤太先生から教えていただいた方法ですのでSEC1-0の開発者 東海林先生とは使用方法は違うかもしれません。

使用エンジンは等倍コントラを使用して、回転数最大15000回転とします(通常は10000回以下でOK)。できれば注水機構のついたカボ仕様がオススメです。

使用するファイルがKファイル #8 #10 #15 のみ(特に#8は惜しまず滅菌新品を使用することがポイントです) #20以上のファイルングは抜髄症例においては根尖部を破壊しかねます!

s-歯8(110201008) 続きを読む

私の歯内療法4

久しぶりのこのコーナーですが、この頃また根管拡大方法を変えました。前の方法で特に問題はないのですが、より安全にと言った感じでしょうか?!(穿通 そしてゲーツの流れは変わりません)以下マニアックな内容になります。

NiTiファイルは現在はボルテックスブルーファイル 06テーパー #15~40を使用(以前使用していたレシプロやウェーブワンはもっぱらガッタパーチャ除去用にと考えていましたが超音波の方が早くて折れる心配もないので使用頻度は減っています)根管に負担をかけない方が良しとするならば細いファイルから順々に太いファイルのしたほうがやさしいような・・・。1本ファイル形成は早い、ファイル交換が必要ない等の利点がありますが、すべて術者目線のような・・・。

エンジンがTFアダプティブ用のモーターに変えました!(根管内の拡大時クラック防止のために) 切削能力は通常回転のモーターのほうが良いと思いますが、これでも特に拡大に問題ない感じです。またこのモーターのヘッドが極小なのがオススメです。

清水藤太先生の話では、NiTiファイルの登場で拡大形成が早く・的確になったが根管クラックの問題が出てきているとのこと!そして、超音波洗浄の金属製チップや逆根管形成の金属製チップがクラックを起こしている可能性もあるとのこと、温度や時間・パワーには十分気をつける必要があるようです。私は根管洗浄時は、超音波より洗浄効果が衰えると言われていますがエンドアクチベータを使用して洗浄しています。このエンドアクチベータはチップがプラスチック製ですので根管を傷つける可能性が低くなるようです。金属チップを使用時には根管に触れないように微弱にして洗浄が良いみたいです。ただし、湾曲している根尖付近は根管に金属チップが触れないように当てるのは難しいような・・・。エンドアクチベータのチップは作業長から1ミリ程度アンダーにして私は洗浄しています。根尖から洗浄薬は出したくないので!そして洗浄の専門家?小林千尋先生が話されている根尖部に吸引チップをおいて根管上部から薬液を流し還流させて洗浄する方法と2パターンで徹底洗浄しています。

続きはまた!

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