私の歯内療法3

s-090907012穿通後、ゲイツドリルを行い、最終作業長を決めてからの根尖1/3の拡大です。

基本的に根尖部を30番もしくは35番拡大を目指します。(下顎大臼歯遠心根以外は生理的根尖孔の大きさは#30以下と言われています)また、テーパーは根充と洗浄を効果的に行うため06テーパー以上は必要かと思います。

現在、私は、waveoneの赤(#25 08テーパー)もしくはRECIPROCの赤(#25 08テーパー)を使用し、荒削りし(作業長まで拡大出来てしまうことも多いです)、その後、ボルテックスブルー(日本未発売)の06テーパー#25・#30・#35と作業長まで拡大していきます。

穿通とゲールドリルのおかげで、#20ぐらいのファイルはほぼ無抵抗で拡大できる事がわかると思います。この手技になってから私はニッケルチタンファイルは破折はゼロです。ニッケルチタンファイル自体の寿命も延びると思います。強い湾曲根管では04テーパー #15から順に#35までそして06テーパー#15から#35まで拡大することが最適ではないでしょうか?!

この数年、1本ファイルのみでのニッケルチタンファイルで拡大形成システムがCMされましたが、穿通と根管歯冠側 1/2もしくは2/3以上の拡大が終了していなくてはファイル破折の可能性が高くなりますし、根管自体のクラックの原因にもなりかねません。

拡大中はヒポクロを根管内に浸しながら拡大し、時々EDTAを使用しています。洗浄をこまめにする事が成功の一つの要因になっていると思います。ヒポクロは10%以上の高濃度物は必要ないと思いますが、いつも新鮮な薬液で根管が満たされていることが必要と思います。古いヒポクロは劣化して%が低下している物もありますので注意が必要です)EDTAは必要以上の脱灰を予防するためにも使用時間には注意が必要です)また、上顎大臼歯などMB2の可能性があっても、まず、他表的な3根管を拡大後、他に根管が隠されていないか確認します。これは闇雲に拡大するのではなく、確実な根管を確実に根管拡大する事により根管ロードマップが見えてきて、他の根管も見付けやすくなると思います。次回は洗浄について、このことが最重要なのかもしれません!!

私の歯内療法2

今回は現在の根管拡大についてまとめてみます。あくまでも歯科医師向けです(笑)

前にもブログで書きましたが#15まで穿通が終わってからになります。

#15 Kファイルで穿通後に、ゲーツドリルの出番になります。ピーソリーマは使用しません!ピーソーは面で削合されるため穿孔の原因になりかねません。

ゲーツドリルによる根管拡大領域は根管の1/2~2/3領域です。根尖1/3はニッケルチタンファイルによる拡大です。

ゲーツ 3番→4番→(5番)→2番の順です。5番は根管のサイズによっては使用しないときもあります。長さは28㎜と32㎜を用意しておくと便利だと思います。回転数は800~1000回転ぐらいの設定で、ヒポクロを満たした状態で、1本拡大をしましたら洗浄を繰り返します。3番は根管の半分ぐらい4・5番はその半分ぐらいを拡大していきます。2番のみ根管の半分より少し根尖方向に拡大します。けして根尖までゲーツで拡大しません。ポイントは根管孔を外側に拡大するイメージで拡大し、穿孔に注意が必要です。また、当たり前ですが滅菌したゲーツを使用します。3番のゲーツは慎重に使用し、2番の後に再度3番で確認することもあります。ゲーツの1番は破損の可能性が高いので使用しません。現在のところゲーツが折れた経験はありません)

その後、初めて作業長を決定します。決定法は、根管長測定器(#15 kファイル)によりアペックスから1㎜引いた長さを作業長とします(感染根管の時は2㎜引いた長さを作業長とします)。けして、根管長測定器の0.5や1の数値を基準にしません(理由は参考書等を参考にしてください)

その後、洗浄を繰り返しながらニッケルチタンファイルの使用となります。続きはまた・・・・。

s-090907003

日本歯科医師会生涯研修事業 修了書

今日、日本歯科医師会から「日本歯科医師会生涯研修事業 修了書」が届きました。

平成24・25年度の日本歯科医師会認定講習会を一定数受講する事により授与される物と思います。

ま、沢山勉強したご褒美といったところでしょうか?!(笑)

s-P1010674