『口腔外科専門医による抜歯ハンズオンコース』

2月18日 大阪で開催された『口腔外科専門医による抜歯ハンズオンコース』を受講してきました。講師は熊本開業の歯科口腔外科専門医 松原良太先生です。今回は私にしたら珍しくインプラント関係ではないセミナー受講です(笑)全く関係ないわけではありませんが・・・。今回は「抜歯」です。我々 歯科医師は歯を保存することが大切な仕事ですが、歯を抜歯しなければいけないことも多くあります。特に親知らずに関しては20代で抜くべきで、欧米のように歯列不正のことを考えて10代で抜歯することも多くあると聞いています。20代で抜歯すべき理由として顎骨の柔らかさ・抜歯部位の治癒の良さ・智歯の前の歯を虫歯にさせてからだと治療部位が大きくなる傾向があることなどが挙げられます。私も20代~30代の方で親知らずがあれば積極的な抜歯をオススメしています。もちろん事前にCTを撮影し、麻痺の心配がないような抜歯を心がけるのは当然です。その抜歯ですが、親知らずは骨の下に埋まっていることが多く抜歯時に骨の削除が必要なことがあります。その抜歯は普通抜歯に比べ難易度が高く、1時間かかって抜いたなどと聞いたことがあります。術後の痛みや腫脹は手術時間に比例することが多く、歯科医師としてはよりスピーディーに無痛に安全に抜歯をしたいと誰でも考えます。私も口腔外科出身ですので現在積極的に親知らず抜歯を行っています。

今回、自分の行っている抜歯術が専門医から学びもう一度見直す意味で受講してきました。抜歯は歯科診療の中でよく行われる治療ですが、いざ勉強すると思うと書籍がある程度でセミナーはなかなか無い事が多く セミナーニーズも少ないのかもしれません。

松原先生から細かな丁寧な講義を聞き、模型実習で復習も兼ねてしっかりバージョンアップしてきました。受講生は若い先生が多い中 中年おっさん歯科医師は汗をかきながら勉強してきました(笑)

「長期症例から学ぶ再生療法やインプラント治療の将来展望」

2月11日に北海道大学学術交流会館にて北大同窓会のセミナー「長期症例から学ぶ再生療法やインプラント治療の将来展望」を受講してきました。講師は九州 福岡で開業の船越 栄次先生です。船越先生は歯周病治療・インプラント治療では超有名人でありエムドゲインやオープンバリアメンブレンテクニックでご存じの方も多いのではないでしょうか!?私も著書等で知っていましたが今回 初めてリアル講義を受講してきました。今年70歳を過ぎるお年ですので長期症例と行っても10年以上の超長期症例のオンパレードでした。その中で歯科診療の真髄を勉強してきました。一見良さそうな材料や治療法は歯科医師の中でブームのようなものがあり、現在ではなくなっている事柄も多くあります。その中で真実が隠されており、その証明には長期症例は説得力が違います。また、その記録をきれいに整理整頓され残されていることも素晴らしいことだと思います。今回、全部で4章まであったようですが時間の関係で3章までの講演となりましたので船越先生が一番重要を言われていた第4章が聞けなくて心残りになりました。是非、また北大の先生方で船越先生を呼んで頂きたいです。今日の常識は明日は非常識になることも科学はありえます。また、時間がかかりやっと真実が見えてくることも医療では多くあります。そのためにも情報収集や情報を見極める能力・勉強が必要と感じさせる講演でした。

Non-Membrane Technique Hands-On 2023 in Tokyo

11月26日 東京 田町で開催された「Non-Membrane Technique Hands-On 2023 in Tokyo」を受講してきました。講師は村辺 均 先生・岡 昌由記 先生・神山洋介 先生の3名の先生です。ノンメンブレンテクニックは村辺先生が考案したGBR法の1つと思ってください。通常 GBRといえば骨補填材等を吸収性(非吸収性)メンブレンを使用してインプラント治療や再生療法に応用することが多いと思いますが、GBRのポイントの一つに骨補填材を入れた部位(部分)の形を保つことが重要となります。縫合や粘膜の力・頬粘膜の圧などで変形してしまい、骨造成のほしい部分に骨補填材がとどまってくれないことがあります。そのため、チタンプレートやメンブレンの固定が重要と言われてきました。しかし、メンブレンの使用により特に非吸収性メンブレンの感染や裂開の可能性を広げる可能性もあります。そこで村辺先生は生体接着剤ベリブラストを使用し骨補填材をまとめて骨造成することにより不形成が高まり、そしてリグロスを追加し骨・歯周組織再生能力の向上を期待する方法です。エビデンスとしてはまだまだのところはありますが村辺先生の様々な長期症例は、経験からくる説得力はあると感じました。今後、様々な先生が臨床応用することによりエベデンスも充実してくるかもしれません。患者さんの低侵襲で術者にとって簡便であることはエラーも少なく全てではありませんが正義といえるでしょう。今後の経過に期待しております。

*今回の参加で日本歯科大学のバトミントン部時代に大変お世話になりました鈴木 久史先生に25年以上ぶりにお会いできました。鈴木先生も覚えていただいたようです感激でした。なお、鈴木 久史先生は「B.O.P.T.(ボプト)テクニック」のスタディグループ【B.O.P.T.Japan】(ボプトジャパン)の活動を設立者で超有名な方で活躍されている先生です。

 

押さえておきたい抜歯即時のポイント

22日 東京 田町で開催された「押さえておきたい抜歯即時のポイント」を受講してきました。講師は中村 茂人 先生です。中村先生は抜歯即時インプラントが咬合治療で著名な先生です。私も先生の著書やウエーブセミナーを受講して是非 リアルセミナーを受講したいと思い、去年は受講できなかったので今回、すぐに申し込みました。特に上顎前歯部の抜歯即時インプラントは通常インプラントより有利な点が多く、私も臨床に取り入れています。ただし、埋入位置はかなりシビアなルールが存在しますのでガイド無しでのインプラントでは危険が潜んでいるかもしれません。今回、中村先生から改めて勉強させていただき、新しい学びがたくさんありました。また、真摯に私の拙い質問も多数お答えしていただき勉強になりました。今後はアドバンスコースの開催に期待したいと思います。