「芸能人は歯が命」という言葉がかつて流行ったが、ビジネスマンにとっても歯は命である。「ニュースサイトしらべぇ」の調査によると、歯が綺麗な人は年収700万以上の人に多いことが分かっている。余裕があるからケアをするというより、デンタルケアがビジネスの要であるようだ。パナソニック が30代から50代の日米ビジネスマンに「歯とオーラルケアに関する意識調査」をしたところ、「虫歯などのトラブルがなくても、歯医者に行く習慣があるか」という問いに対して、米国では76%が「はい」と回答したのに対し、日本は36%と半分以下だった。
米国人ビジネスマンがオーラルケアに熱心なのは「きれいな歯がもたらす男の魅力」を重要視しているからだった。商談を成功に導く秘訣は、ユーモアと笑顔、そして自信あふれる態度と言われる。その自信を生み出すためのツールの一つがオーラルケアであり、ビジネスマンからハリウッドのスターに至るまで、共通した意識と言える。
分かりやすいのはハリウッド映画だ。米国で白い歯は、ステイタスシンボルである。「ハリウッド・ホワイト」という表現があるくらい、憧れの対象なのだ。同時に口元の美しさを演出するための手入れや歯列矯正も重要だ。日本人は人の「目」からその人の感情を読み取る一方、米国人は「口」から読み取るという研究もあるそうだ。
米国人の歯への意識の高さは映画のワンシーンにも表れている。「プリティ・ウーマン」(1990年)で、リチャード・ギア演じる実業家と一夜をともにすることになったジュリア・ロバーツ演じる娼婦のビビアン。彼女がホテルの部屋で手にしたものをなぜか必死に隠そうとする。彼は麻薬と勘違いし、ビビアンを追いかけ回すのだが、実はこれはデンタルフロス。歯の手入れをしてイメージアップする習慣を描いたワンシーンだ。
「カサブランカ」(1942年)で、自信あふれる男を演じたハンフリー・ボガード。イングリッド・バーグマンに「10年前は何をしていた」と、昔のことをさりげなく聞くシーンがあったが、彼女は「歯列矯正をしていたわ」と受け流した。
かなり昔から、口もとを美しくする意識が強かったことがわかる。
歯科医によると、歯は「定期的なチェック、手入れが必要」という。歯石は除去しても「3ヶ月から半年でリセットしてしまう」と、定期的に通うビジネスマンもいる。
彼らが歯科で利用するカテゴリーは、大きく分けて「ホワイトニング」「矯正」「定期メンテナンス」の3つだ。 続きを読む