《外傷歯・自家歯牙移植の治療》

1日 北海道大学で行われた《外傷歯の診断と治療・MIと仕手の自家歯牙移植》の講習会に参加してきました。講師は日本の歯牙移植の第一人者の月星光博先生です。

月星先生は歯科界では有名人ですので著書等で知ってはいましたが、今回はじめて生で講演を聞く機会が出来ました!

先生の症例は素晴らしい物ばかりで、先生ならすべての歯が保存できるのでは?!と思ってしまうほどすごいです!!

自分も歯牙移植を行いますが、まだまだすべてが成功している訳ではありません。月星先生の診療はすべてエビデンスがあるように感じましたし、昨日・今日行っている治療ではなく長期に観察し考察していることが素晴らしいと感じました。また、この移植分野は流行り廃れがあってはいけなくいつもコンスタンに行い勉強していくことも教えていただきました。

外傷歯は、誰も予期しない瞬間に事故が起きます。歯の脱臼や破折も同様です。しかし、30分から1時間以内なら元に戻ることが期待できます。詳しく書けば《歯根膜が死ななければ!》 もし、牛乳があれば保存液の代わりをしますので6時間は歯根膜は生きている様です。牛乳がなければ口の中に(ほっぺた側や抜けた部分に差し込んで)入れたまま来院していただければ復活の兆しがあります!(乾燥が歯根膜を殺してしまいます)月星先生の話では保存液より牛乳がベストのようです!

インプラント治療は素晴らしい治療と感じていますが、神が創りだした人間の歯が最高なことは歯科医師なら反対はないと思います。大変勉強になった1日でした。参考書をもう一度読み直します!!

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Dr.NAOの気まぐれお弁当日記

今日は札幌 北海道大学でセミナーに参加です。その時のお弁当です。北大のセミナーには毎年この時期に参加していますが、外がまだまだ寒いのでお弁当も冷えていることが多いことが難点です!と言いながら完食です(笑)

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《垂直歯根破折歯を救え!》

《垂直歯根破折歯を救え! いざという時使いたいサイエンス&テクニック》 菅谷勉・海老原新 著
先日、講習会を受講しました歯破折についての専門書です。歯根破折だけの専門書はこの本だけではないでしょうか?破折しないための補綴物等の専門書はありますが、破折してからの治療法を詳しく書かれている本は珍しいかと思います。
口腔内接着法・口腔内接着後の再治療法・口腔外接着再植法の3つについての記載が症例を交えながら詳細に書かれています。また、接着剤としてスーパーボンドを使用していますが、その接着剤についてのサイエンスを後半のページに書かれています。スーパーボンドは組織親和性もよく、この本の破折症例ではすべてスーパーボンドで治療されています。読み込んでいくとまるでスーパーボンドのCMの感じも受けますが、30年の歴史のある接着剤で私も使用していますが安定した商品かと思います。
通常保存不可能と思われる破折歯を口腔外で接着し、再植しその後長期の良好な予後を見ていきますと驚愕する方もいるのではないでしょうか!講習会でも菅谷先生がおっしゃっていましたが歯根膜の生存の有無が最重要ということです。私も破折症例にチャレンジしていきたいと思います。
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《破折歯接着治療実習セミナー》

今日は札幌のモリタで《破折歯接着治療実習セミナー》を受講してきました。講師は破折治療の第一人者 北海道大学の 菅谷 勉先生です。菅谷先生は、10年前ぐらいでしょうか?!岩見沢歯科医師会主催の講習会で受講して以来の受講です。

今回は実習付きということもあり楽しみにしていました。隣の席は苫小牧で有名なT橋先生と偶然に一緒になり大ベテランの先生が受講されていたのでびっくり&尊敬致します。

拡大治療をし始めてから10年ぐらい立ちますが、症状がなくても破折(クラック)を見つけることは多いです。また、破折は様々なパターンはありますが、歯科疾患の中の原因としてはかなり多くあると思います。ただし、診査・診断時に破折を確実に診断できないことも多く、原因が破折でも原因不明と言われていることもあると思います。

今回のセミナーでは、破折した歯を、口腔内で接着する方法・口腔外で接着する方法(再植法)を学び、今までも破折治療していましたが改めての確認と新しいエビデンスを勉強することが出来ました。

この破折歯接着治療はなぜがほどんど海外では行われておらず(再植術もそうですが) 日本が最先端を行っているようです(アメリカの歯内療法専門医の方々もしていないそうです)。多分、予後の不安やテクニカルエラー そして、成功の鍵として歯根膜の状態が大切ですがその歯根膜の状態を客観的に診査する方法がなく、ポケットの深さだけでは判断できないこともあると思います。(特に急性期の検査結果は当てにならいなと思います)

このセミナーに向けて菅谷先生の著書も読んだので今度レビューします。

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