「長期症例から学ぶ再生療法やインプラント治療の将来展望」

2月11日に北海道大学学術交流会館にて北大同窓会のセミナー「長期症例から学ぶ再生療法やインプラント治療の将来展望」を受講してきました。講師は九州 福岡で開業の船越 栄次先生です。船越先生は歯周病治療・インプラント治療では超有名人でありエムドゲインやオープンバリアメンブレンテクニックでご存じの方も多いのではないでしょうか!?私も著書等で知っていましたが今回 初めてリアル講義を受講してきました。今年70歳を過ぎるお年ですので長期症例と行っても10年以上の超長期症例のオンパレードでした。その中で歯科診療の真髄を勉強してきました。一見良さそうな材料や治療法は歯科医師の中でブームのようなものがあり、現在ではなくなっている事柄も多くあります。その中で真実が隠されており、その証明には長期症例は説得力が違います。また、その記録をきれいに整理整頓され残されていることも素晴らしいことだと思います。今回、全部で4章まであったようですが時間の関係で3章までの講演となりましたので船越先生が一番重要を言われていた第4章が聞けなくて心残りになりました。是非、また北大の先生方で船越先生を呼んで頂きたいです。今日の常識は明日は非常識になることも科学はありえます。また、時間がかかりやっと真実が見えてくることも医療では多くあります。そのためにも情報収集や情報を見極める能力・勉強が必要と感じさせる講演でした。

Non-Membrane Technique Hands-On 2023 in Tokyo

11月26日 東京 田町で開催された「Non-Membrane Technique Hands-On 2023 in Tokyo」を受講してきました。講師は村辺 均 先生・岡 昌由記 先生・神山洋介 先生の3名の先生です。ノンメンブレンテクニックは村辺先生が考案したGBR法の1つと思ってください。通常 GBRといえば骨補填材等を吸収性(非吸収性)メンブレンを使用してインプラント治療や再生療法に応用することが多いと思いますが、GBRのポイントの一つに骨補填材を入れた部位(部分)の形を保つことが重要となります。縫合や粘膜の力・頬粘膜の圧などで変形してしまい、骨造成のほしい部分に骨補填材がとどまってくれないことがあります。そのため、チタンプレートやメンブレンの固定が重要と言われてきました。しかし、メンブレンの使用により特に非吸収性メンブレンの感染や裂開の可能性を広げる可能性もあります。そこで村辺先生は生体接着剤ベリブラストを使用し骨補填材をまとめて骨造成することにより不形成が高まり、そしてリグロスを追加し骨・歯周組織再生能力の向上を期待する方法です。エビデンスとしてはまだまだのところはありますが村辺先生の様々な長期症例は、経験からくる説得力はあると感じました。今後、様々な先生が臨床応用することによりエベデンスも充実してくるかもしれません。患者さんの低侵襲で術者にとって簡便であることはエラーも少なく全てではありませんが正義といえるでしょう。今後の経過に期待しております。

*今回の参加で日本歯科大学のバトミントン部時代に大変お世話になりました鈴木 久史先生に25年以上ぶりにお会いできました。鈴木先生も覚えていただいたようです感激でした。なお、鈴木 久史先生は「B.O.P.T.(ボプト)テクニック」のスタディグループ【B.O.P.T.Japan】(ボプトジャパン)の活動を設立者で超有名な方で活躍されている先生です。

 

押さえておきたい抜歯即時のポイント

22日 東京 田町で開催された「押さえておきたい抜歯即時のポイント」を受講してきました。講師は中村 茂人 先生です。中村先生は抜歯即時インプラントが咬合治療で著名な先生です。私も先生の著書やウエーブセミナーを受講して是非 リアルセミナーを受講したいと思い、去年は受講できなかったので今回、すぐに申し込みました。特に上顎前歯部の抜歯即時インプラントは通常インプラントより有利な点が多く、私も臨床に取り入れています。ただし、埋入位置はかなりシビアなルールが存在しますのでガイド無しでのインプラントでは危険が潜んでいるかもしれません。今回、中村先生から改めて勉強させていただき、新しい学びがたくさんありました。また、真摯に私の拙い質問も多数お答えしていただき勉強になりました。今後はアドバンスコースの開催に期待したいと思います。

CAMLOGインプラント ​硬・軟組織(GBR、FGG)実習セミナー

9月10日は大阪で開催された「CAMLOGインプラント ​硬・軟組織(GBR、FGG)実習セミナー」に参加してきました。講師は吉田 恒 先生、有澤 正志 先生です。簡単に言えばインプラント治療時の骨の増やし方と歯茎の増やし方の勉強会です。現時点でサージカルガイド等を使用することにより適切な位置に埋入することができる時代になりました。しかし、埋入する場所の環境が悪いと予後が不良になるケースが存在します。そこで、埋入前や埋入部に周辺環境を整えることでより安定したインプラント治療が行えると考えます。現在はそのことに特化するセミナーも多く散見されます。私の診療でも、全く健全で周辺整備の必要のない症例はごく僅かです。ただし、その周辺整備は繊細な術技や知識が必要なことも多く、より安定な治療を施すためにも勉強しなければなりません。今回はそのことは目的に勉強してきました。